Before (改善前)

被削材SCM440H 調質硬度HRC35などへのφ10穴あけ加工を行う場合、ドリル選定を誤ると、コストアップを招きます。例えば、φ10ハイスドリル使用する場合には、切子を穴からだすステップ加工が必要となります。(ステップ加工とは、切子の排出を促すために途中でドリルを戻して加工を行う。)その結果、加工時間で5分程度時間を要します。

V

After (改善後)

そこで、加工時間を考慮し、φ10超硬ドリル使用する様に提案を行いました。超硬ドリルというのは、高速回転での加工が可能となる為、切子の排出が自然とできる為、ステップ加工( 切子の排出を促すために途中でドリルを戻して加工を行う。)が可能となります。加工時間にして、1分程度での加工が可能となります。

POINT(要約)

ハイス鋼と超硬材のドリルでは、切子の排出が異なる為、工具の送り速度を初めとする切削条件を十分に考慮しなければなりません。例えば、ハイス鋼では切子の排出が難しい場合でも高速回転が可能な超硬ドリルでは、クーラント液の排出に伴い、切子も排出される為、非常に効率的な加工が可能となります。上記の例でいえば、4分の加工時間短縮が可能です。