Before (改善前)

段付きシャフトの加工において、上図の様に端面から特定の段差位置に対して百分台の寸法公差指定が稀にあります。この場合、多くの図面において研磨指定での記載がありますが、このような箇所を研磨で仕上げるとなるとコストアップの原因となります。原因としては、加工を行う上での基準だしが原因であり、研磨の場合には端面のセンターを基準に加工する為、図面通りの加工ができているかという点について寸法検査をしなければならないのです。

V

After (改善後)

そこで当社では旋盤での寸法公差だしを推奨しており、旋盤への工法転換を行うことで加工チャージを抑えられるというメリットもありますが、求められる寸法公差の機上測定ができるという点もあります。この結果、検査工程を省くことができ、リードタイムの短縮と求められる製品精度の保証が可能となりました。

POINT(要約)

寸法公差を出す加工においては、精度だけを追い求めると研磨加工>>旋盤加工という考えのエンジニアの方は多いと考えられます。しかし、加工品の場合には求められる精度をいかに効率良く実現するのかという点がポイントとなります。そのため、場合によっては旋盤加工を優先して用いることがポイントとなることもあります。